ホッケの緻密な加工技術 背骨が両側にあるから美味しい

脂がのってジューシーで肉厚の身がふっくら美味しい焼き魚と言えば干物の王様ホッケ。しかし、かつてはこんな不名誉な称号があった。

それは『二度と食べたくないまずい魚』。現在とても人気なホッケが不味い魚だと言われていた理由はホッケは鮮度が落ちるのが非常に早く、当時は保存技術が不十分だった事もあり、ニオイも酷く、嫌われていたのである。

その後、不味いと嫌われていたホッケは干物にする事で美味しく味わえるようになった。

そして、1982年、北海道発祥の居酒屋チェーンである『つぼ八』が干物のホッケを東京の店舗でもメニューに組み込んだ所、安くて美味しいと大ヒット。すると、全国の居酒屋がホッケに注目し、居酒屋の定番メニューになっていった。

ではここで、大人気の干物ホッケに関する問題。

ホッケの干物を食べていて、ここに疑問を持った事はないだろうか。ホッケの干物には両側の身にそれぞれ背骨が付いている。

アジの干物をはじめ、ほとんどの魚の開きには片側にしか背骨がないが、確かにホッケは両側の身に背骨がある。しかもホッケの加工工場ではわざわざホッケの背骨を真っ二つにして、両側に残している。ここには驚きの理由がある。

背骨がある方が焼き上げる時に絶対に美味しく焼きあがる。脂分を残す為に背骨でフタをしている。脂には旨味が入っていて、焼きあがる時に脂が流れ落ちないので、絶対に旨みが残るのである。

身に張り付いた背骨とあばら骨と骨の間の膜がちょうどフタの様な役割となり、旨味の素となる脂の流出を防ぐのである。

もともと大味とされているホッケをより美味しく食べる為に、どうにか背骨を身の両側に残す事が出来ないかという発想から背骨を真っ二つに切る機械が考案された。

しかし、ここで疑問。ホッケの様に両側に背骨を残せば、アジ等の干物ももっと美味しくなるのではないだろうかというもの。ただ、そうしたくても出来ない理由がある。それは骨の一部が刃より硬い、鯛とかアジでは無理なのである。

技術が進み、より硬い骨も切れる様になれば他の魚ももっと美味しくなる可能性がある。

ホッケは昔嫌われていた魚で『ねずみ魚』と呼ばれていた

ホッケは北海道で獲れるが、北海道は江戸末期明治~昭和初期までニシンで経済を支えていた。しかしホッケがニシンの卵を食べてしまう。だから忌み嫌われ『ねずみ魚』と言われていたのである。

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