鰹節と昆布の合わせ出汁 一番出汁と二番出汁の明確な違い

料理研究家・土井義晴から和食に関する出題。

今回のテーマは和食には欠かせないだし汁に関して。

ヘルシーだと言われ、世界中から絶賛されている和食。その理由は油脂を摂らなくても、バターなどを使わなくても十分に満足出来る料理であるという事。それが何故かと言えば、その理由は「だし」があるから。だしには旨味というのがあり、世界で認知されているモノである。

出汁の成分である旨味(UMAMI)は今や世界共通語。そんな和食の原点とも言える出汁は関東と関西で取る出汁の種類が違う事が有名。関東は鰹出汁、関西は昆布出汁が主流。

何故、関東と関西で取る出汁の種類が違うのだろうか。

その理由は水の違い。関西は軟水という事で昆布出汁がよく合った。そして一方関東は硬水なので昆布出汁が水に合わなかったという事で、鰹節出汁が流行った。関西の水は昆布の旨味が溶け易い軟水。関東の水は昆布の旨味が出にくい為、鰹節で出汁をとるしかなかったのである。

さて、和食の出汁と言えば鰹節・昆布出汁であるが、その出汁から今回は出題。

鰹出汁と昆布出汁には一番出汁と二番出汁がある。そもそも一番出汁はまず、昆布を水から煮出し、沸騰前に取り出す。そして、煮立ってきたら鰹節を投入し、火を止めて30秒程でこすと完成。雑味がなく、上質で澄み切っている。一方、二番出汁は一番出汁を使った昆布、鰹節を使用。強火で沸騰してからも煮出し、十分に旨味を引き出したら完成。二番出汁は旨味と香りの強さが特徴。

この一番出汁と二番出汁の取り方以外の明確な違いがある。

一番出汁と二番出汁の違いを今から解説。澄み切っている一番出汁は和食の世界でもある1種類の料理だけにしか使わない。

一番出汁はお吸い物専用。一番上等な昆布と鰹節の上澄みだけを味わおうというのが一番出汁。

逆に二番出汁というのは味噌汁や煮物などオールマイティに何にでも使える。一番出汁以外の料理は全て二番出汁が引き受けてくれるワケである。

吸い物は塩一粒で味が変わり、醤油一滴で風味が異なる。繊細な上に繊細を重ね、絶妙なバランスの上で成り立っている。和食一番のごちそうだからこそ吸い物は上質で澄み切った一番出汁を使う。

逆にそれ以外の料理には食材に負けないよう、旨味の強い二番出汁を使うのが和食の定石。

一番出汁と二番出汁の違いは使う料理の種類だったのである。

昆布が海の中で出汁が出ない理由

昆布は生きている時は細胞膜がしっかりしていて、死ぬとその細胞膜が壊れて中から出汁成分が溢れてしまう。

ゆえに生きている状態の海の中では出汁が出ないのである。

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